ツバメが家に来た


 かなり前の出来事。
 偶然にもデジカメに撮影した写真が保存されていたのでここに残しておこうと思います。
 前の出来事なので記憶が曖昧だけど思い出せる範囲で書きます。

 どれほど前の出来事なのだろうか。
 五年ほど前に初めてツバメが家に来ました。。 確か4月ぐらい。
 その時の画像は削除してしまい、 けど覚えている。
 なんせ斉藤家に初代巣を作っていったのですから。
 当初はツバメが家の周りを飛んでいるだけでそれほど気に留めていなかった。
 けど毎日のように家の周りを飛ぶものだからだんだん気になり始めました。
 何かを警戒しているのか、 まあ・・・巨人がツバメを見ているのだから警戒するか(^^;)
 けどよく観察して見るとどうやら足場を探している様子だった。
 玄関のすぐ外の蓋を被せた照明の上に乗ったり離れたりを繰り返す様子が伺えた。
 何度か試したらその日は何処かに飛んで行き姿を確認できなかった。
 しばらく経った頃にまた来た。
 多分毎日来てたと思うけど時間帯が悪かったのか会えなかった。
 前見たときは一匹だけだったけど、 今度は二匹で来た。
 この時、 母も「巣作るね」って。
 私も思った。

 4月から7月(時期は定かではない為)ぐらいにかけてツバメが本格的に巣を作り始めました。
 はじめて見る巣作りに私は興味津々だったと思います。
 何も無いツルツルした電気傘(正式な名前が分からない)の上に土を運んでは塗って運んでは塗る。
 それも何日も何日も、 何往復かけていそいそと作る様子は関心するものだった。
 家族でツバメを驚かさないようにしようと話し合い、 ツバメがいるときは玄関を開けるとき静かにしたり、 無駄に気を遣ったのを覚えてます。
 ツバメが家の近くをグルグル回っていたときは、 巣に入る動作。
 人間はその場から離れるか家に入るかしてました。
 そして斉藤家(と言っても、 か・・・借家だが)の電気傘に、 ぼつんと夜に寝るツバメが。
 流石に電気を付けると下が熱くなると思うので付けれなかった、 非常に不便だったな・・・

 確か7月までいかなかったと思う、 ツバメが巣を作り終え、 ヒナが孵ったのは。
 あの心地よい泣き声は野生の独特の鳴き声だ・・・聴いても飽きなかった。
 しかし・・・親鳥共々が巣を離れているとき、 ヒナが孵り始めたのだろうか、 卵の一つが地面に落ちて割れていた・・・
 正直残念な思いが強かった、 けどもう死んでいた。
 結構前に落ちていたのだと思う、 中には毛が。
 そこに置いておくのも悪いし、 残酷かもしれないが土に埋めた。
 それしか方法が無いだろうし、 流石に巣に返すのもなんだから。

 それが初代ツバメが家に来た出来事。 所々抜けている部分はあったが、 もう五年以上も前になるので仕方ないところ。


 それから二年経った春ぐらい。
 ツバメがまた家にやってきた。 それが偶然カメラに残っていたので載せたいと思います。
 初めは初代と同じように、 家の周りをグルグルと飛び、 私が外に出るとツバメは大きく距離を取る。
 アレです、 人間を警戒しているのですよ。
 このツバメは確信はもてないが、 前に巣立っていったツバメではないのかと根拠もない話を家族としていたり。
 実際どうなのかは定かではない。
 ある日玄関を見ると、 土が地面に落ちている。
 ツバメは一から家を作り直すのではなく、 補修しながらさらに大きくしていくように作ってました。
 もしかしたら、 卵があの時のように地面に落ちないよう気を配っているのかもしれない。
 以前のものと比べると一目瞭然。
 もう中の様子が覗えない状態に。

 いつヒナが孵ったのだろう。
 母が「ヒナいるんじゃない?」と言った。
 私は一日数回程度監視していたが、 まったく気付かなかった。
 巣も大きくなり、 中の状態がわからない。
 鳴き声も聞こえない、 けど母は聞こえると言う。
 数日置いたある日。 私にもヒナがいると気付いてきた。
 それは親鳥二匹が餌を取りに出張った時、 泣き声が聞こえました。
 「いる」と確信しました。
 頭が数匹見えました、 というかもうこんなに育ったのか・・・。
 初めて来たツバメもそうです、 来て巣を作って、 ヒナが孵り、 巣立つ・・・
 そもそも成長するスピードが半端ではありません。
 あっという間に大きくなります。

 ヒナの泣き声が聞こえると言う事は、 巣の中にいると言う事。
 私は親鳥が出てった隙を狙って、 背伸びして玄関越からカメラで取ることに成功。
 正直小型カメラでは限界なのか、 私の腕がしょぼかったのか・・・。


 写っているのは二羽だけ。 けど後ろにもいそう。
 しばらくすると親鳥が戻ってきました。
 目が見えているのかどうなのか、 一生懸命鳴きます。
ヒナ「餌くれよ 餌くれよ」
 こう叫んでいるみたい。 実際はどうなんだろう?
 一匹に上げるとすぐに飛び立ちます。 そして飛びだったすぐにまた一羽。
 つまり、 親が交互に飛んで餌を与えているのです。
 雨だろうが嵐だろうが、 そう・・・朝ご飯は基本、 昼ご飯も、 夜ご飯も・・・・満腹になるまで何度も往復。 一日中飛びっぱなしです。
 もはや関心の領域を超えとります・・・鳥だけに。
 見ていると思う。 鳥は子育てのプロだと。


 これに気付いたのは本当に偶然なのかどうなのか。
 ツバメを観察している時です。 いつものように親鳥が餌を取りに行きます。
 一羽が戻り、 また一羽、 そしてまた一羽?
 初めは「え? ええ???」とはてなが浮かびました。
 親鳥の一羽が餌を与え、 近くを飛ぶのです。
 また一羽あげて飛んでいく、 ここまでは良いのです。
 近くを飛んでいるツバメは確認できている状態で、 一羽また来たのです、 飛んでったツバメと”すれ違う”形で。
 餌をヒナの食べさせてました。
 家族に話しても「ないない」としか思ってはくれず信じてくれない。
 こういう事だ、 親鳥は「三羽」いる。
 意味が分からないかもしれない、 時間がたった今でも分からないんだ・・・
 私が思うには、 仮説だけど・・・お手伝いさんだと思う。
 ヒナが数日で飛べるようになるのは考えにくい・・・まずありえん。


 ツバメが家に巣を作ると当然問題が起きる。
 巣の下が糞だらけになる・・・これは参る。
 それとお隣さんの家の車に糞が・・・・丁度上に電線があるので。
 それは無視状態で、 応急処置として巣の下に新聞紙を置く位。

 ここから成長期の話。
 と言っても生まれてから巣立つまで常に成長期真っ只中。
 まだ飛ぶ事は出来ない、 もう少し。
 以下は成長過程? いかし・・・どの時期なのかは忘れました。


 見ていると、 可愛い。 癒される。


 まだ奥のほうに隠れてる。

 当然と言えば当然。 大きくなるほど窮屈に。
 さて何羽いるのか、 顔見せて。

 おやおやぞくぞくと出てきたようです。
 ちなみに奥に下がることすら出来ない状態でしょうか。
 尻尾も長くなり、 体も大きくなる。 常に顔を出している状況。

 いつのまにか少なくなっていた。
 前からツバメ達は必死に羽を羽ばたかせ親に習いながら練習してました。
 飛んだツバメは長い旅に出ました。

 いよいよ一匹。 このツバメさえ飛べば完全にお別れです。
 そもそもこれは親鳥?
 そうなると・・・つまり全羽飛んでったことに・・・

 しかし二羽は一週間ほど何度も戻ってきました。
 きっと親鳥、 ちゃんと飛んでったか様子を覗いに。

 まあこんな感じで二度も我が家に来ました。
 今も巣は残っており、 いつでも貸し出せる状態。
 初代の方の開いた期間が長かったので、 巣の取り壊し・・・なんて恐ろしい話があったり無かったり。
 もしかして最後に一匹って・・・お手伝いさん?

 書いてて分かる・・・飛び飛びだって。
 記憶と言うのは常に蓄積され、 埋もれ、 過去ログに。
 そして忘れる、 そんな感じでしょう。
 関係ない話だけど小学生の頃のクラスの名前九割思い出せません(ほんとですよ)

 さてさて今年は来るかな? 現在2009年 3/19日。
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